川藤幸三の言葉




”金はいらんから野球をさせてくれ”

この言葉を言える人間とは恐らく”夢”を叶えた人間だけであろう。
阪神タイガース一筋19年。代打専門で19年間やってきた彼だったが,それでもほとんど1軍でやってきたのは、その誰にもマネできないキャラクターと誰からにも愛された選手だったからだろう。

1983年、阪神球団は川藤に引退を薦めたが「月給が半分になってもいいから阪神に置いてくれ」と泣いて頼み込んだという。
これを聞いたタイガースのファンが「川藤の月給は俺達でカンパしよう!」なんて騒ぎにもなったくらいである。プロ野球選手の給料をカンパで補うなんてことは発足当時の広島くらいしか前例がなかった。「好きなタイガースにいられるなら、銭はいらん!!」というセリフが「芸のためなら女房も捨てる」という桂春団冶の名言から“男川藤・浪花の春団冶”というニックネームがついた。
阪神タイガースの初優勝時に当時の監督であった吉田義男監督が優勝パーティーの席上で”阪神タイガース優勝の影の立役者は川藤だ・・・”なんて言葉も出たくらいだ。

彼は歴代に連ねる事が出来るような名選手でもないし、阪神タイガースでしか存在しえなかった選手だったのかも知れない・・・おまけに名コーチ・名解説者ともいえないかもしれない・・・しかし,これからプロ野球がどれくらい続くかは解らないが、長嶋茂雄の様に存在感のある【スーパースター】は生まれても、川籐幸三のように存在感のある【芸人】は生まれないでしょう。

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